第496章物事は予想以上に速く発展している

「お見事だわ」

スミス・グループの中核データがジェームズとゾーイの手に落ちたとき、二人は初めて真正面から顔を合わせた。

目の前には、すでにシャンパンが用意されている。

気の早い祝杯だった。

そう口にしたのはゾーイだ。いつものどこか刺のある笑みを引っ込め、珍しく、心からの真顔を見せていた。

ジェームズにしても、ここまで順調に運ぶとは思っていなかった。もちろん、これは大半がケイドの力添えによるものだ。

そしてケイドを動かせた理由は言うまでもない。ゾーイが背負うキング家の存在である。

「今回、エミリーの功績は大きい。スミス・グループの株の件は約束どおりだ、忘れるなよ。それと、お前がエミ...

ログインして続きを読む